auto-complete-mode パッケージを作ってみた
昨晩、VineSeed および Vine Linux 6 向けに http://cx4a.org/software/auto-complete/index.ja.html のパッケージを、auto-complete-mode パッケージとして put しました。すでに、リポジトリに反映されているので、すぐに試せます。
vine-default-auto-complete.el により、基本的な標準設定済みですので、とくに何も設定せずに利用可能です。
;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;; Auto Complete Mode v1.3.1 の設定 ;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;; ;; (add-to-list 'load-path "/usr/share/emacs-23.3/site-lisp/auto-complete") (require 'auto-complete-config) (add-to-list 'ac-dictionary-directories "/usr/share/emacs-23.3/site-lisp/auto-complete/ac-dict") (ac-config-default)
TeX と Auto Complete Mode との連携
■[Emacs][TeX][Vine] auto-complete.el にやてふ拡張を作ってみた [id:munepi:20090304:1236187280] もそのまま使えますが、世の中、同じようなことを考える人がたくさんいるもんです。auto-complete-latex.el を作っている方もおられますね。正直、私がやろうとしていた prefix により補完候補を絞り込む機能をほとんど実装しておられます。auto-complete-latex、オススメしておきます!いや、イチオシです。
- auto-complete-latex-light.el - Clipboard [id:tequilasunset:20110104:p1]
- 最近の auto-complete-latex について - Clipboard [id:tequilasunset:20100224:p1]
auto-complete-yatex は…、気が向いたら更新するとしよう。 以下に晒しました。
https://gist.github.com/munepi/5298924
auto-complete-yatex.el の設定は、いたって簡単!以下の設定を追加するだけ。
;; ;; 必要であれば、以下のような感じで追加していく ;; (setq ac-source-yatex-user-candiates ;; (list ;; "phantom" "hphantom" "vphantom" ;; "makeatletter" "makeatother" ;; )) (require 'auto-complete-yatex)
auto-complete-yatex.el は、特別にたくさんの辞書を持っていないので、動作が軽いです。
何度も言いますが、auto-complete-latex、イチオシです。
wnn7egg との相性が悪い!?
wnn7egg を使っている環境で、Auto Complete Mode v1.3.1 を試したところ、日本語入力モードのときに、auto-complete-mode による補完が乱れてしまうみたいです。
とりあえず、toggle-input-method () に defadvice して、wnn7egg による日本語入力モードのときには auto-complete-mode を off にするようにしてみました。
(defadvice toggle-input-method (after wnn7egg-activate activate) (if wnn7-activate (global-auto-complete-mode 0) (global-auto-complete-mode 1)))
一言、言いたいことがあります!wnn7egg-activate が Not documented. ってどーゆーことー(笑
一般には、以下のようにしちゃってよいみたいです。
(defadvice toggle-input-method (after current-input-method activate) (if current-input-method (global-auto-complete-mode 0) (global-auto-complete-mode 1)))
Linux つかいが MacBook Air 13 inch (Mid 2011) を買ってしまった
[追記 2011-12-30]「インストールしたアプリケーション」をいくつか追加。
[追記 2011-12-05]「ダッシュボードを使わない」、Finder の「サイドバーのアイコンサイズを「小」へ変更」を追加。
MacBook Air 13 inch (Mid 2011) を使って 1 週間が経ってしまいました。もう BootCamp を切るのが面倒だったので、VMware Fusion 上に Windows 7 のみならず、Vine Linux 6 も仮想環境に入れてしまった軟弱者です、ハイ。今日は、MacPorts から emacs-app を入れてしまい、そのうち Emacs すら Vine Linux 上で触らなくなりそうでこわいです(笑
こんな Linux つかいの私が、Mac OS X Lion 上で UNIX like な環境を過ごすためにやったことを書き記します*1。恥さらしでもあります。
キーボードをカスタマイズ
KeyRemap4MacBook を利用
tekezo さん*2の Karabiner - Software for OS X をベースに使って、ガンガン自分仕様に変更しちゃいます。
- かなキーと英数キーを Option_L (Alt) へ変更
- Space キーを
- 押しっぱなしで、Shift_L とする
- 空打ちで、Space が入る
- Command_R キーを Ctrl_L へ変更
- Shift_R キーを Command_L へ変更
以上の変更は、まだまだ試験中だけど、日常でデスクトップの JIS キーボードでやっている
- 手のひら打ち
- 親指で modifier キーたちが押せる
などができるようになった。また、vi-mode も入れているので、実際には 4 つの十字キーを全部潰してしまってもよいと考えており、そのうち十字キーが別の modifier になっているかもしれない(笑
Finder.app
ダッシュボードを使わない
Mission Control から [ ] Dashboard を操作スペースとして表示、[ ] 最新の使用状況に基づいて操作スペースを自動的に並べ替える のチェックをはずす。
Terminal から以下を実行。
$ defaults write com.apple.dashboard mcx-disabled -boolean YES; killall Dock
Xcode 4.1 をインストール
App Store から Xcode を検索してインストールしました。現時点の最新バージョンは 4.1.1 のようです。
最初、4.1 を入れたときには、エラーダイアログが出て「iTunes を終了しろ、ゴラ!」と言われたので、仕方なく [ユーティリティ] → [アクティビティモニタ] から iTunes に関するプロセスを kill したりしてました。
VMware Fusion 3 上に Vine Linux や Windows 7 をインストール
Vine Linux 6 と VineSeed を入れました。vmdk をマウントし合ったり、共有フォルダを使ったりして、工夫しました*3。
Windows 7 については、しゃべることがありません(w
ディスクユーティリティに [ファイル] → [NFS マウント...] がある!
Show Leopard では、/etc/fstab を利用して、いわゆる NFS の auto mount をやっていました。もちろん、ディスクユーティリティに [ファイル] → [NFS マウント...] を利用することもできました。
今回、Lion では ディスクユーティリティの NFS マウントから設定してみました。どこに書かれているのか、後で調べよう。
Adobe Creative Suite 3 (CS3) をインストール
とりあえず、インストーラからインストールができて、一通り使えます。ところが、Lion で ppc サポートがなくなったので、それゆえに一部アップデートが完了しません。
そこで、いったん 10.6.X で CS3 をアップデートしておき、/Applications 以下に入っている CS3 のソフトウェアのフォルダを tarball で固めます。たとえば、以下のようなコマンドを実行します。ここで tar の p オプションが大事ですよ!
$ sudo tar zcfp ~/AdobeCS3-Applications-20110803.tar.gz \ /Applications/Adobe\ Acrobat\ 8\ Professional \ /Applications/Adobe\ Photoshop\ CS3 \ /Applications/Adobe\ Bridge\ CS3 \ /Applications/Adobe\ Device\ Central\ CS3 \ /Applications/Adobe\ Reader\ 8 \ /Applications/Adobe\ Illustrator\ CS3 \ /Applications/Adobe\ InDesign\ CS3 \ /Applications/Adobe\ Stock\ Photos\ CS3
つぎに、AdobeCS3-Applications-20110803.tar.gz を Lion に持ってきてから展開しちゃいます。
$ tar xf ~/AdobeCS3-Applications-20110803.tar.gz
最後に、Finder 経由で、展開された CS3 のソフトウェアフォルダを、置き換えで入れます。これで、強引にアップデートできます(笑
その他の Lion 上での Adobe ソフトウェアに関する不具合は、http://kb2.adobe.com/jp/cps/908/cpsid_90816.html が参考になります。
MacPorts をインストール
最近、Redirecting... が有力候補だったりしますが…、私は単に慣れている The MacPorts Project -- Home を選んでしまった*4。
MacPorts を利用して最初に何を入れるかですが、実は wget でした。おそらく、UNIX 系つかいのみなさんは、wget のはず(笑
MacPorts から emacs-app 23.3a をインストール
MacPorts の emacs-app をベースに、以下のいくつかのパッチ*5を適応してビルドしてみました。
- http://macemacsjp.sourceforge.jp/ から inline_patch-23.2-beta3.tar.gz
- MacPorts から patch-no-pie.diff と patch-fix-title-bar.diff
もし MacPorts から emacs-app をすでにインストールしておれば、あらかじめ emacs-app をアンインストールしておきます。
$ sudo port uninstall emacs-app
まず、emacs-app のソース展開およびパッチ適応をやります。
$ sudo port -f patch emacs-app
inline_patch-23.2-beta3.tar.gz, patch-no-pie.diff, patch-fix-title-bar.diff を当てる
つぎに emacs-app の configure および install します。
$ sudo port -f configure emacs-app $ sudo port -f install emacs-app
emacs-app の動作確認します。
$ open /Applications/MacPorts/Emacs.app
Emacs.app が立ち上がると、こんなバージョン表示になるんですね。
This is GNU Emacs 23.3.1 (x86_64-apple-darwin11.0.1, NS apple-appkit-1138.10) of 2011-08-07 on mba.local
scratch バッファから load-path を評価してみると、パスが通っているところは単純でした。
(eval 'load-path) ("/opt/local/share/emacs/site-lisp" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/site-lisp" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/url" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/textmodes" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/progmodes" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/play" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/org" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/nxml" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/net" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/mh-e" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/mail" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/language" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/international" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/gnus" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/eshell" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/erc" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/emulation" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/emacs-lisp" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/cedet" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/calendar" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/calc" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/lisp/obsolete" "/Applications/MacPorts/Emacs.app/Contents/Resources/leim")
inline パッチを当てているので、~/.emacs.d/init.el に以下の設定を入れておくと便利でしょう。
(setq default-input-method "MacOSX")
さーって、どんな elisp アプリケーションを入れようかな。Anything、auto-complete、やてふ、riece、rpm-spec-mode くらいがあれば、とりあえずなんとかなりそう。
インストールしたアプリケーション
- Chrome ブラウザ: 言わずと知られた、Web ブラウザ
- VideoLAN - Official page for VLC media player, the Open Source video framework!: 各種動画フォーマットの再生ができるだけでなく、ストリーミング再生にも強い動画プレイヤ。また、ネットワーク配信もできるというすぐれもの。
- FUSE for OS X · GitHub: FUSE(Filesystem in Userspace)を Mac OSX で使えるようにしたもの。sshfs を使うときにしばしばお世話になる。
- Dropbox: 迷ったらコレ的な定番オンラインストレージ
- WebKit: Safari で最先端を走りたい方はどうぞ。
- calibre - E-book management: 各種電子書籍リーダ&コンバータ
- http://www.libreoffice.org/: フリーなオフィスソフトウェア一式。とりあえず、これで十分です。
- http://www.vmware.com/products/fusion/: VMware Fusion 4、仮想 PC エミュレータ。個人的には、昔からの VMware で作った資産があるのと、安定性が分っているので、好んで VMware 社のを使っている。
- rEFIt - An EFI Boot Menu and Toolkit: 主に Linux ディストリビューションとマルチブートするために使うツール。refit の中に入っている Partition Inspector.app がパーティション情報を見るのに、チョット便利だったりする。
- GPT fdisk Tutorial: GUID (Globally Unique IDentifier) Partition Table (GPT) 版 fdisk 。MBR の fdisk を触ったことのある人ならば、馴染みある操作感覚で扱えるツール。
- http://support.apple.com/kb/DL1433: 復旧ディスクアシスタント.app。内蔵されたリカバリパーテションをそのまま USB 化する Apple 公式ツール。
Formatter Club 発足会に参加してきました
村上真雄さんから誘われて、Formatter Club 発足会のご案内 (CSS組版ブログ) に参加してきました。すでに、AH Formatter V6 の紹介 (CSS組版ブログ) から、Formatter Club 発足会のプレゼン資料などがリンクされています。個人的には、前田年昭さん(Line Lab.'s Web Page, East Asian Text Processing)、藤島雅宏さん(元電算写植機開発者)にお会いすることができたのも楽しかった。
奥村さん(奥村 晴彦 | Haruhiko Okumura)もいらっしゃったので、ついでに、実行委員としてしっかりと TeXユーザの集い 2011 も宣伝してきました(笑
簡単な XML 文書を TeX 形式へ変換してみる
Formatter Club 発足会のプレゼン中にでてきた簡単な XML 文書例を XSL-FO へ変換していたので、負けじと TeX 形式へ変換してみます。わざわざ TeX 形式へ変換する理由はとくにありません、ハイ。ここでは、xsltproc(XSLT プロセッサのひとつ)を使って、XML 文書を TeX 形式へ変換します。なお、ここでの XML 変換および TeX 組版環境は、Vine Linux 6 RC1(Vine Linux)です。
さっそく、Formatter Club 発足会のプレゼン中にでてきた簡単な XML 文書例を書きます。以下の内容を foclub-example.xml として保存しておきます。実は、村上さんがお出しになった XML 文書例と若干違います(笑 <タイトル> タグと <本文> タグを入れました。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?> <!-- FormatterClub 発足会 2011-07-27 に出てきた XML 文書例 --> <文書> <タイトル> <表題>簡単XML入門</表題> <著者>てふラボ</著者> </タイトル> <本文> <見出し>XMLを書いてみる</見出し> <段落>XMLはこんなふうに書きます。</段落> <段落>XMLはこんなふうにも書けます。</段落> </本文> </文書>
foclub-example.xml を TeX 形式へ変換するために、XSL をゴリゴリと書きます。以下の内容を foclub2tex.xsl として保存します。極々簡単な XSL です。
<?xml version="1.0" encoding="UTF-8" ?> <!-- FormatterClub 発足会 2011-07-27 に出てきた XML 文書例 --> <!-- foclub-example.xml を TeX 形式に変換 --> <xsl:stylesheet xmlns:xsl="http://www.w3.org/1999/XSL/Transform" version="1.0"> <xsl:output method="text" indent="no" encoding="UTF-8" /> <xsl:strip-space elements='*'/> <xsl:template match="文書"> \documentclass{jsarticle} <xsl:apply-templates /> </xsl:template> <xsl:template match="タイトル"> \title{<xsl:value-of select="表題" />} \author{<xsl:value-of select="著者" />} \date{<xsl:value-of select="日付" />} </xsl:template> <xsl:template match="本文"> \begin{document} \maketitle <xsl:apply-templates /> \end{document} </xsl:template> <xsl:template match="見出し"> \section{<xsl:apply-templates />} </xsl:template> <xsl:template match="段落"> <xsl:text disable-output-escaping = "yes"> </xsl:text> <xsl:apply-templates /> <xsl:text disable-output-escaping = "yes"> </xsl:text> </xsl:template> </xsl:stylesheet>
以下のコマンドを実行して、XML → TeX へ変換します。
$ xsltproc -o foclub-example.tex foclub2tex.xsl foclub-example.xml
生成された foclub-example.tex は以下のようになります。
\documentclass{jsarticle} \title{簡単XML入門} \author{てふラボ} \date{} \begin{document} \maketitle \section{XMLを書いてみる} XMLはこんなふうに書きます。 XMLはこんなふうにも書けます。 \end{document}
TeX → PDF へ変換します。ここでは、日本語組版エンジンとして pTeX を使います。
$ platex foclub-example $ dvipdfmx -r 1200 foclub-example
Adobe Reader で foclub-example.pdf を閲覧してみます。
XSL-FO と TeX との違いを考察、そして、次世代 TeX 組版への期待
foclub2tex.xsl をみると、XSL-FO 仕様へ変換する XSL とくらべて、ずいぶんとすっきりとしているようにみえます。それもそのはず、XSL-FO のプロパティに対応する TeX のそれが一切記述されていないのです。
日本語 TeX 組版で利用できるおもな汎用スタイルファイルは、ASCII さんの jarticle, jbook と奥村晴彦さんの jsarticle, jsbook です。これらのスタイルファイルは、とりあえず日本語 TeX 組版ができるだけであると割り切るべきでしょう。実際に、デザインの変更や独自拡張など組版結果を変更しようとすると、以下の 3 通りの方法が考えられます。
- 汎用スタイルを指定した上で、いくつかのマクロを上書きする
- デザインされた別のスタイルファイルを使う
- XSL による XML から TeX への変換に特化した、テンプレートとして使えるスタイルファイルを作る
AH Formatter による XSL-FO (+ AH 拡張) 組版 または CSS 組版と TeX 組版の共通点は、どちらもスタイルファイルを用意しないといけません。それぞれ XML + XSL、plain TeX に関する知識、プログラミングが必要です。
AH Formatter による組版と TeX 組版との大きく異なる点がいくつかあります。
ひとつめは、ユーザによる組版自由度の制限です。現時点で主流である日本語 TeX 組版エンジンである pTeX 自体には、もはや手がはいらない状況であると考えてよいでしょう。その上で、TeX はユーザによる TeX プログラミングにより、自由度が高い組版が可能です。しかしながら、その自由度が高すぎることにより、TeX プログラミングの知識を持っていないユーザにとって、分かりにくさ・とっつきにくさがあり、それゆえの TeX の難しさがあるように思います。同時に、TeX に関する Bad known how が多いのも事実です。
ふたつめは、ドキュメントの論理的な構造です。TeX ドキュメントは、通常、XML ドキュメントのような構造化ドキュメントと言えない*1。もちろん、TeX コーディングに慣れた TeX ユーザであれば、TeX コーディングは自明で、そのドキュメントは、十分に構造化されていると思える。
みっつめは、ドキュメントの構造解析です。「TeX/LaTeX の syntax は何なのか?そして、どのようにそれを構造解析するのか?」に対して、「TeX の文法は TeX しか分からない」という事実があります。とくに、グルーピングは、通常の {hoge} [fuga] だけでなく、
以上を踏まえると、XML から TeX 組版をする場合には、
が必要だと考えます。
一方、次世代 TeX として、LuaTeX が注目されています。LuaTeX は pdfTeX の後継となる予定で、将来、標準に TeX 組版エンジンになります。ZR さん(id:zrbabbler)の去年に発表されたプレゼン資料 日本人の知らないTeX ~TeXユーザの集い2010・招待講演~ [電脳世界の奥底にて] から表現をおかりしますと、LuaTeX の実装機能は以下のように表現できます。
LuaTeX = pdfTeX + Omega + Lua + MetaPost + OpenType
LuaTeX が様々なレベルで TeX 処理へ割込処理できるようで、「⼊⼒テキストのフィルタ」処理ができる点があります。Omega の思想を持っているので、この入力テキストのフィルタ処理を利用して、プラグインのフィルタから XML パーサや XSLT プロセッサを呼ぶことで、XML ドキュメントの入力へ対応できるでしょう。また、LuaTeX の出力についても、TeX/LaTeX -> dvi/pdf だけでなく、TeX/LaTeX -> XML (XML-FO, XHTML など) や XML -> XML (XML-FO, XHTML など) などの出力も可能になるでしょう。
このような LuaTeX の未来が待っているなか、日本の TeX ユーザに対して 日本語組版処理の要件(日本語版) に準じて、スタイルファイルやツールを整備されることが期待されていると思います。すでに LuaTeX-ja プロジェクト日本語トップページ - OSDN が立ち上がっています。「XML ドキュメントから LuaTeX 組版エンジンを使って、日本語組版をして、XHTML や PDF にできたら…」と妄想するだけでもわくわくしませんか?(笑 したがいまして、TeX に対して、まだまだやることがたくさんあるように思います。
Vine Linux 6 向けに「Emacs 利用ガイド」と「日本語 TeX 利用ガイド」を更新しました
ようやく Vine Linux 6 向けに「Emacs 利用ガイド」と「日本語 TeX 利用ガイド」を更新しました。ドキュメントをガリガリ書くのは、脳内分泌しまくりで、肉体作業です。ずっと前から目次から構成を考えてありましたが、執筆がはかどるまですこぶる時間がかかります。
さて、Vine Linux 6 RC1 がついさきほど公開されました(http://beta.vinelinux.org/)ので、Vine Linux 6 リリースまでの間にレビューなどをお願いしたいと存じます。なにかありましたら、この記事のコメント、VineSeed ML などにご投稿下さいませ。
vine-manual-build パッケージをあらかじめインストールしておきます。
$ sudo apt-get install vine-manual-build
適当なディレクトリにおいて、trac.vinelinux.org のリポジトリ上にある vine-emacs-guide と vine-tex-guide のデータを取得します。
$ svn co http://trac.vinelinux.org/repos/projects/vine-emacs-guide/trunk vine-emacs-guide $ svn co http://trac.vinelinux.org/repos/projects/vine-emacs-guide/trunk vine-tex-guide
例えば、vine-emacs-guide の Web 用ドキュメントを閲覧したい場合、以下のコマンドを実行します。
$ cd vine-emacs-guide/help $ vine-manual-build -w vine-emacs-guide.xml $ chromium vine-emacs-guide.html
あとは、chromium などのブラウザで、ドキュメントをご覧ください。
遅ればせながら、第 6 回 Vine Linux ユーザの集い with LILO - RPM パッケージ作成ハンズオン - のレポート
[2011-07-25 追記]当日の勉強会で補足した内容、Q&A を追加。
2011年7月度 LILO Monthly Seminar with Project Vine : ATND は、Vine Linux ユーザの集い史上、最大規模の開催になりました。有難うございます。
配布資料を以下に公開しました!
http://trac.vinelinux.org/repos/people/munepi/documents/11/lms201107r.pdf
都合が合わなくて参加できなかった方でも独習できる内容にしているつもりですので、ご活用下さいませ。なお、上記pdfは、当日印刷して配布した資料に、修正および加筆をしております。
当日の勉強会で補足した内容、Q&A
上記、lms201107r.pdf に付録として加筆したほうがよさそうですね。
Vine Linux 6 β4 に関してのご指摘
Vine60b4-DVD-x86_64.iso から「デスクトップ」(または、「すべて」)構成でインストールすると、テキストエディタが 4 つもインストールされるというご指摘をいただきました。
たしかに、CUI/GUI の UI の違いはあれど、テキストエディタがデフォルトで入りすぎている気がします。インストーラからインストールされるテキストエディタは、CUI は vim-tiny、GUI は gedit というように、CUI と GUI でそれぞれひとつずつくらいあれば、とりあえず困らないと思います。
- jed を抜く:vim-tiny があるから
- gvim を抜く:gedit があるから
- Emacs 関連を全部抜く:万人に勧められるエディタでないから
- leafpad を抜く:Gnome session が標準で、gedit があるから
Vine Linux 7 ができあがるときにでも、本件を再考してみてはいかがでしょうか?
遅ればせながら、OSC 2011 Kansai@Kyoto の参加レポート
Project Vine として、オープンソースカンファレンス2011 Kansai@Kyoto - オープンソースの文化祭! に参加してきました。OSC 関西に初参戦でしたけど、OSC 東京よりも来場者のノリが熱い!!!
さて、Project Vine はというと、OSC 関西@京都で、Vine Linux 6.0β4 の CD, DVD インストーラメディアを配布することになりました。はい、Vine Linux 6.0 リリース版でありませんm(_ _)m
セミナー内容は、鈴木さんによる「Vine Linux 6 の概要」、私の「明日開催!RPM パッケージングハンズオン - 第6回Vine Linuxユーザの集い with LILO の紹介 - 」、豊田さん(Takemikaduchi)さんの「VineSeed でGnome 3デスクトップ - 近未来デスクトップをお届けします!」、「Wine の紹介」でした。
ネット上で見つけた参加レポート
- 続いて@VineLinuxセッション | Dr.K's HomePage:私と Takemikaduchi さんがうつっている写真があり(笑